- Alpha Architecture -

■ なぜ Alpha?

ある日、いつものようにGentooLinuxに向かって「健康なハック体を維持する毎日のemerge!」とか言ってたら、 先生がぬっと現れて いらして、いきなり 「隣(※1)のAlphaマシン、ハードディスクが死んでたよね。 替えのハードディスク買って来たんだけど、 AlphaArchitectureなマシンへのOSインストールとかやってみたくない?」 とのたまう。

なにい、それはめちゃめちゃ面白そうだ。すかさず「めっちゃやりたいです!」と答えると、先生は笑いながら去って行った。 …あいかわらず謎の多い先生だ。

ハードディスクが死んでたマシンは Lysithea。DEC VT-Alpha533(AlphaPC 164LX)、Mem512MBのマシン。 4年以上前からここにあるらしいが、4年も前でこのスペックというのはすごい。 これぞサーバ機って気がするね。

あまりにも使わなすぎた為にヘッドが垂れて死んだとか、停電の影響とか言われてるけど、ハードディスクが死んだ原因は不明。 私の記憶が確かならば、2年前このマシン上で RedHatLinux が動いていた気がする。

※1 … この学部には各研究室ごとにサーバ室というものがあり、大抵は学生研究室の隣にある。
■ Lysithea への RedHatLinux5.0 インストール

さてAlphaマシンへのOSインストール、なかなか手こずりました。なんていうか…全然Intel系と違います。 最初は、違うとは言ってもそこまで違うもんでもなかろうと思ってたんですが、いざ触れてみるとナンジャコリャ状態。 何でBIOSがこんなに高機能ですか。

調べてみたら、入っていたのはAlphaBIOSというやつでした。 AlphaArchitectureなマシンのBIOSには大きく分けて3種類あるそうな。 一つはAlphaBIOS、もう一つはARC、それとSRM(これらは総称してファームウェアと呼ぶそうです)。

当初FreeBSDを入れようと思ってたんですが、 どうも見た感じではAlphaBIOSではFreeBSDのインストーラを起動することすら出来ないっぽかったので、 ファームウェア入れ換えなんて面倒臭い事はしたくなかったので結局研究室にあったRedHatLinux5.0(古)を入れる事に。 いやまぁ、実際はFD作ってメニューからupdateを選ぶだけなんだそうですが。

参考までに。
  • AlphaBIOS
        WindowNT用の動作環境を提供、FATファイルシステムをサポート。
  • ARC
        AlphaBIOSと同じくWindowsNT用の動作環境を提供。違うのはコンソールであること?
  • SRM
        Tru64、BSD、Linux等の動作環境を提供。UFSファイルシステム(BSDディスクラベル)をサポート。

普通Intel系では BIOS→ブートセクタ→OS といった感じにOS起動までたどり着くことになるわけですが、 どうやらAlphaでは BIOS→OS と、一つ飛ばすみたいです。 まぁ、LILOやGRUBが標準でくっついてるようなもんですか。 後述しますが、AlphaBIOSファームウェアではブートセクタに当たるパーティションを作っておいて、 インストール後はそこからブートするのが一般的なようです。 一見不便なようですが、ブートセクタがいくらでもどこにでも作れると考えるとこりゃ便利。 イメージ的にはGRUBに近いかな?

で、RedHatLinux入れることになったんですが、今度はそのRedHatLinuxが全英語なため、これまた手こずることに。 電話帳みたいな厚さの英語説明書なんて読む気になるかぁぁぁ!

でも頑張って読みました。もちろん、大事そうな所だけですが。 んで、それによるとインストールはディスケットベースで、MILOディスク、カーネルディスク、RAMディスクの計3枚が必要とのこと。 RedHatLinuxのCDからそれぞれアーキテクチャに合ったイメージをddコマンドとかで書き込み、さぁブートだぜコンチクショウ。

と思ったらブートしやしねぇ。 調べてみると、どうもインストーラ起動用の選択メニューをBIOSに作ってやらにゃならんらしい。なんだそりゃ?

んで、調べてみた結果、どうやらこんな感じで良いらしい。

Label::  Hoge
Boot:: A: \linload.exe
OS:: Disk0, Pertition1 \milo

OPTION::

でもなんか、決定しようとしたら文句言われた。 Disk0のPertition1に\miloなんてもんは存在しないとさ。 …そんなこと言われてもなあ。まぁいいや、このまま強引にやっちまえ。

何かOKっぽい。なんだったんだ。
ブート後は支持にしたがって、カーネルディスク差したりRAMディスク差したり。 …おおっ、インストーラが起動した! すげぇ!
ふっふっふ、インストーラさえ起動してしまえばこっちのもの。 GentooLinuxを入れた経験があればどんなんでも恐くはないぜ。 サクサクとパーティションをfdiskでぶった切ってフォーマット。むう、楽チンだ。 パーティション切ったらインストール、ネットワーク設定、X設定… んー、当然のことながら、普通にLinux入れるのと全然変わらない。

さあインストールが終わった。むぅ、さっくりいったなぁ。 あとは。。。英語本を読み進めると、どうやらインストール時に作成した、 ブート用のFATパーティションにMILOのイメージを落とせと書いてある。

…しまった、ブート用パーティション作るの忘れてた。 しょうがない、/home用に作ってあった別のハードディスクを少し削ってそこに落とすとしよう。 むぅ、早くもAlphaの恩恵に。

[root@lysithea /root]# dd if=/dev/fd0 of=/dev/sdb1 bs=1440k

これで完了。 あとは、起動メニューの中にLinuxセクションを加えてやれば良いね。

Label::  RedHatLinux5.0
Boot:: Disk1, Pertition1 \linload.exe
OS:: Disk0, Pertition1 \milo

OPTION:: boot sda3:vmlinux.gz root=/dev/sda3

ん? なんだか知らんがOSの項目でDisk1,Pertition1が選べないぞ? しょうがない、前のと同じでいいや。 むぅ、やっぱり怒られる。\milo なんてねぇだとさ。 …まあなんとかなるだろ。強引につっ走ってしまえ。

おぉ、やっぱうまくいった。なんなんだ、面妖な。 まぁいいや、つーわけでインストール完了!

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